筆者のメインな業務は、中小企業の合理化・省力化であり、その道具として使うシステムは主にソフトウェアです。

このため、パソコンの類は、その企業様がすでに保有していて、今、お使いのものをそのまま利用するか、または「通販とかその辺の電気店でも売ってますので、適当なものを用意してください」と、こちらでは用意しないことが多かったのですが、最近、超小型の高性能パソコンを依頼を受けてアッセンブリすることも増えてきました。

というのも、「適当」なパソコンというと、廉価品またはコンシューマー向けのノートパソコンが多く、「すぐに壊れる」「性能が著しく低く生産性が悪い」「画面が小さい(狭い)」などなどの相談が多いことによります。

もちろん筆者の仕事からすれば、直接的におすすめしたわけでもなく、責任を持つべきところでもないのかも知れませんが、「生産性向上」を考えた場合、ノートパソコンを業務のメインに据えると、それはもう効率が悪いことが多く、正直をいえば「使ってほしくないパソコン」のナンバーワンの位置づけにあるのがノートパソコンになりますので、いろいろと考察しアドバイスする場面もあります。

そもそもノートパソコンを使う目的は?とたずねると、ほとんどの場合「デスクトップを置く場所がない」「使わないときに、片付けることができて、オフィスの机を有効に使える」という答えが帰ってきます。

かつてはノートパソコンよりも「省スペース型」と呼ばれるデスクトップな機種が大勢を占めていました。その当時はノートパソコンは高額でしたが、価格が安くなってくると、一気に省スペース型からノートパソコンに代わっていった記憶があります。「省スペース」とはいうものの、けっこう大型で机を占有しまくっていたことも大きかったのでしょう。一見、すぐに片付けることができて、一体型のおかげで、武骨なケーブル類が見えないスタイルもノートパソコンの普及に一役かったのは言うまでもありません。
ところが実際にノートパソコンを導入してみると・・・・



使ってるとき



使ってないとき

たしかに、省スペース型のデスクトップパソコンと比べて、見た目「片付けてる」印象はありますが、机の占有面積はむしろ増えていますし、書類仕事の際も、机から(例えばブックエンドに)場所を移すことも少なく、結局、机の大半を常に占拠しつづけているシーンをよく見かけます。「重い」(1kG~2kGではあるものの、書類に比べれば、全然重いのでしょう)、「片付ける場所がない」(AC電源が必要で、アダプタを外せば、それなりに動かせますが、結局ヒモ付きですので、動かせる距離が少ないんですね)、「めんどうくさい」(おっしゃるとおりです)。

さらには、電源投入稼働中のまま動かすと、HDDはダメージをうけやすく、なるほど、すぐに壊れそう。目で見てわからない部分ですので「動かすな」ということになりがちです。

また、ずっと AC電源につないで使っているのに、ノートなので省電力タイプの小型の部品が使われていて、その分処理能力は遅いのが正直なところ。画面も これまで 19インチ、17インチのデスクトップになれていると、 15インチ、13インチは狭くて小さいですよね。

まれに本当に「業務によって移動することが多いので持ち運べる」とのコメントも寄せられますが、移動が前提なのに、移動すると壊れやすい「HDD(ハードディスク)」。移動用途であれば「SSD(ソリッドステートドライブ)」でないと、それは「すぐに壊れてしまいます」。どうして「HDDなのですか?」という問いにも「SSDは(値段が)高いから」「HDDとSSDってどう違うの?」「業者に任せたらコレを持ってきた」などなど。

そして早ければ2年で壊れる。デスクトップの頃は5年ほどもってたのに!

なかなか上手い具合には行かないものですね。

そこで、最近、おすすめしているのが、超小型手のひらサイズで、デスクトップ用で産業用の基板を組み込んだオフィス用のパソコン(名前はとくにありません(笑))。
あくまでもデスクトップなので、パワーが違います。産業用なので頑丈です(本当は、IoT組み込み用のものなんですね)。手のひらサイズですので、机の端においても邪魔にならず、大きな画面の液晶ディスプレイ(最近は、薄くて軽いですよ)を使えます。キーボードとマウスは、無線で。

イラストレーターやフォトショップ、CADソフトもさくさく動きます。第一 EXCEL の起動速度が速いのなんの。
お片付けも、無線のキーボードとマウスですから、ささっと引き出しにしまうこともできます。
狭い面積の机は、いつでも広いまま。
スペックも高く、ノートパソコンと比較しても、それほどの価格差はありません

中小企業の経済効率の面でも、仕事がはかどるのは大きいでしょうし、一体化していて壊れる=全部交換のノートパソコンよりも、修理ができる、というのは大きいのではないでしょうか?産業用ですので、なかなか壊れませんし、リースサイクルで考えても、非常にリーズナブルだと思います。

完成品での販売は部品メーカーは行っていません。部品を集めてアセンブリが必要な機種のため、広く宣伝されているわけでありません。それでも、ご紹介させていただくと、筆者のクライアントさんは、パソコンの入れ替え時に、この機種へすべて交換してほしいと、そんな依頼を受けることが、ほんとうに増えています。

弱点は??モバイルが出来ないことです。なにしろデスクトップですから・・・・でも、本当にモバイルが必要ですか?でしたらセカンド機として、Surafece などはいかがでしょうか?

NJC の Office PC